今回は名画『ゲルニカ』や『アヴィニョンの娘たち』で知られる、スペイン人画家のパブロ・ピカソの格言をご紹介。

“The world today doesn’t make sense, so why should I paint pictures that do?” -Pablo Picasso
つじつまの合わないこの世界で、なぜつじつまの合う絵を描かなければいけないのかね?
パブロ・ピカソ(1881-1973)
【本日の格言解説】
スペインに生まれパリを拠点として活動した、あまりにも有名すぎる画家、ピカソ。
キュビスムの創始者として知られる彼の作風が変わる度、芸術界に一大センセーションを巻き起こしました。
スペインの都市ゲルニカをドイツ軍に爆撃された怒りと悲しみを表現すべく、彼は「ゲルニカ」という作品を制作しました。

ポスター パブロ ピカソ ゲルニカ
ピカソのあまりにも有名な作品。絵にこめられた圧倒的な無常観。赤い血の色よりも強烈な怒りや悲しみが白と黒のキャンバスから静かに滲み出してくる。 ピカソは、パリ万国博のスペイン館を飾る壁画の制作を依頼されていたのだが、主題を決めかねていて、ちょうどその時、祖国スペインにある古都、ゲルニカが壊滅したことを知った。当時スペイン...
そしてドイツ軍人から「これを描いたのは君か」と聞かれ「いや、君たちだ」と答えたとか。
つじつまの合わないピカソの返答。
それはまるで子供のヘリクツのように聞こえます。
しかし、彼はそんな自分の感性を愛していたそう。
晩年の彼の作品は「めちゃくちゃだ」と酷評されましたが、彼は「子供の感性で絵を描けるようになった」と喜んでいたそう。
人間も世界も、本当はつじつまの合わないものなのかもしれません。
秩序立てて表現したがり、秩序立てたものしか受け入れようとしないのは、人間、いえ、大人の悪い癖なのかも知れません。