<フランスのBBQで日本人が大注目!?→みんなが私を見つめる理由は…>フランスは今日も平常運転[#12]
フランスで私が通ったパン学校には、パティシエやショコラティエなどのコースもあり、世界各国から生徒が集まっていました。
アジア人もいましたが日本人は私だけ。
授業でも雑談でもみんなが流暢に英語を話す中、ゆっくりとしかしゃべれない私は聞き手に回ることが多く、少し壁を感じていました。
そんなある日、週末にバーベキューをする話が持ち上がったのです。
しかも、場所は私が滞在するシェアハウスの庭!
発案者でありルームメイトであるインド人のグールから「いい?」と聞かれた時は、「正直休日は一人でゆっくりしたい」と一瞬思ったのですが、いい機会だと思い承諾しました。
当日は参加者9名でワイン片手に談笑しながら、シェアハウスにあったグリルを使って肉と野菜を焼いた後、リビングに移動して食事をする簡単なバーベキューでした。
しかし、ここで問題が発生したのです。
シェアハウスには参加者9人分のナイフとフォークが足りなかったのです…!
そもそもナイフとフォークでの食事が窮屈だった私は、これ幸いと日本から持参したお箸を用意し、すでに始まった食事の輪に入りました。
焼きすぎた肉や焦げた野菜すらおいしくて、黙々と箸を進めていると、いつの間にか全員が私に注目しているではありませんか…?
16個の色とりどりの目に見られ、思わず肉を口に入れる直前で停止した私に、イスラエル出身のリディが「そんな棒で食事できるんだ…」と感心するように言いました。
参加者の多くはヨーロッパと中東の出身で、アジアからは日本人(私)とインド人(ルームメイト)しかいません。
箸を目の前で器用に使う人を見るのが初めてで驚いたのでしょう。
私が「お箸はナイフにもフォークにもスプーンにもなるのよ!」とドヤ顔で話すと、みんな興味津々だったようで、食事そっちのけで質問の嵐!
いつもは聞き手だった私が会話の中心になるという貴重な経験でした。
最初は仕方なく参加したものの、たくさん話せたバーベキューの後はカフェや食事に行く仲になれたのですから、参加しておいてよかったと心から思いました。
次回は、そのバーベキュー会場でご近所トラブルが発生してしまったお話をご紹介します!
今回の記事で気になるお箸ですが、料理に使う【菜箸は英語で何て言う?】も記事でチェック!