
<アメリカ人兵士にアメフトに興味ないと言ったら…→想像を絶する例え話が始まってしまった>米軍基地で働いてみた[#90]
(前回の続き)アメフト全米一を決める「スーパーボウル」は米軍基地でも一大イベント。
基地内のクラブの大画面で生中継され、兵士たちは朝から異様な盛り上がりを見せるのですが、「どっちを応援してるんだ!?」と兵士に聞かれて、私はつい「アメフトにそんな興味ないんだよね」と言ってしまったのです。
そこからは「何故そんなに冷めてるの!?」「Come on!ビールおごるからうちのチーム応援しようよ!」「いやいや、彼女はこっちチームだよ!」と質問攻め…。
「いや…本当によくわからなくて…」と申し訳なさそうに言うと「信じられない!」という顔され「JAPANの相撲と同じだよ!これはUSAの相撲だと思えば応援したくなるでしょ!?」と言う謎理論で押し切ろうとするじゃないですか。
いやいや、国技といえど「相撲の取り組み」自体にここまで熱狂・絶叫する日本人はいないと思うのですが…。(少なくとも私は相撲を見て絶叫した事はありません…。)

そもそも、私は仕事中。仕事そっちのけで観戦するなんて日本の職場では普通許されませんよね?
しかしここは米軍基地です!
試合が佳境になるにつれ、キッチンから顔を出してテレビを見るシェフ、画面に釘付けになるスタッフもチラホラ…それをたしなめる立場のマネージャーもテレビから目が離せない様子…。
兵士たちは、まるで自分が試合に参加しているかのように盛り上がり「Go!Go!」と声を張り上げ、好きな選手が活躍すると、叫びながらハイタッチをして抱き合いが始まります。
一方で、贔屓のチームがミスしたり点を取られると頭を抱えて座り込んで絶望する兵士達も…。
私としては、試合よりも兵士の様子を見ている方が楽しいというのが本音ですが、よくわからないまま兵士達にうながされて「Woooo」と(仕事中に)一緒に叫び声を上げるのは、よいストレス発散になりました。
試合終了後のクラブは、勝利チームを応援していた兵士たちの歓喜と、敗北チームを応援していた兵士たちが肩を落とした姿で溢れ返りました。
米軍兵士達の愛国心もさることながら、自分の地域や州への愛着と誇りも感じ、スーパーボウルがアメリカ国民にとってどれほど大事なイベントなのか、改めて感じたのでした。
アメリカ文化を体験できる面白いイベントではあったのですが、次回はもう少し静かに過ごせたらいいな…なんて思ってしまったのは兵士達には内緒です…。
次回は、基地内のジムにハンマーを担いだ屈強な兵士がやってきたお話をご紹介します!
今回の記事で気になるアメフトのスーパーボウルですが、スポーツの試合を見る【観客は英語で何て言う?】を記事でチェック!