<さっきの笑顔どこ行った!?→ハワイ人がレジで豹変した理由>おかしなハワイ人の暮らし[#16]
<前回からの続き>何でも思い通りにいかないと機嫌が悪くなるPatおばさんにせかされて、(私が作れない)日本食を作る為に一緒にスーパーへ買い物に行きました。
私はスーパーに向かう途中「料理はできないから買い物に付き合うだけだからね?」としつこく言い続けますが、Patおばさんはその言葉を完全無視します。
彼女が決めたメニューは「スシ」と「トンカツ」なので、その材料をカートに入れていくのですが、ここでもPatおばさんのこだわりが満載。
いちいちメーカーと値段のラベルを見極めて文句を言いながらの買い物です。
「ショーユはキッコーマンがいいの。アロハショーユはダメよ!」と言いながら値段が倍以上もする日本製の醤油を選び、お値段高めの品物ばかりカートに入れていくPatおばさん。
極め付けはお米で、安いカルフォルニア米でなく鶴のマークが描かれている日本米(何の品種だかは分かりませんが)を手に取り、すごく嬉しそうに私を見るのです。
トンカツ用のお肉もどっさり手にしてご満悦でレジに並びました。
「257ドル…(3万円以上!)」レジのおねえさんが値段を告げ、「Cash or charge?」と支払い方法を聞かれると、Patおばさんはその言葉をそっくり私に向かって聞いてきました。
「えっ?私?」嫌な予感は大当たり。
彼女は私にファミリーに振る舞うご飯のお金を払わせようとしているのです!
「アンティ、私はそんな大金持っていないし、クレジットカードもないよ。」と私が答えるより早く、おばさんが怒鳴り始めました。
「払わないとは言わせない、アンタの国の料理を作るのだからアンタが払うべきよ!」というような事を言っているのだとは思うけど、あまりに早口で怒鳴るので私には良く聞きとれません。
信じられない事ですが、彼女は怒りでメガネも曇るくらいの興奮状態で、その姿を見た私は逆に冷静に「お金はない」と繰り返す事が出来たのです。
内心はすごく怖かったけれど、怒鳴り続けるPatおばさんを下から睨み、絶対に引き下がらない私。
そんな私の様子を見て諦めたPatおばさんは、とうとう品物が満載のカートを押しやり、「cancel!」と叫んで店を出て行ったのでした。<次回へ続く>
今回の記事で気になるスーパーでの買い物ですが、【セルフレジは英語で通じない?】も記事でチェックしよう!