<米軍基地に来る慰問のパフォーマー達→アレの対応がメンドくさすぎる…>米軍基地で働いてみた[#26]
今回も私が米軍基地で働いていた時のお話です。
母国を遠く離れた異国の赴任地で、日々トレーニングに励む兵士たち。
そんな兵士のために、米軍基地では定期的にアメリカの有名人を招いたり、コメディアン・バンド・忍者ショーなど、バラエティにとんだ慰問イベントが開催されるのです。
その中でも、私が一番印象に残っているのはとある国のバンドでした。
彼女たちは明るく演奏も歌も上手いし、英語も流暢なので兵士とのやり取りもテンポ良くて、兵士もノリノリで会場もグラス片手に大いに盛り上がります。
アメリカ本土から著名なアーティストを呼ぶよりも、国内で活躍している外国人バンドのギャラはお手頃だったのか、マネージャーは彼女らをヘビーローテーションでセッティングしていました。
私の基地の部隊は滞在期間が短く入れ替わりが激しいので、同じバンドが出演してもそれは良いのですが…一つ問題が…。
彼女らは、他の出演者とはちょっと違って中々の曲者だったのです。
基地に慰問に来るパフォーマーには食堂で1人当たり決められた金額までの食事が許可されていますが、その外国人バンドは揃いもそろって、上限ぎりぎりまで注文するのです。
しかも、その金額を自分で計算しない上、0.25ドル単位まで細かくこちらに計算させては「後いくら?」と聞いてくるのです。
設定金額にまだ数ドル足りていないと最初から注文をやり直し、1セントも無駄にせず使い切ろう!という姿勢です。
さらに、どうしても発生してしまう端数を「私の残りの0.25と、あの人の残りの0.25と、この人の0.50を合わせて1ドルの水頂戴!」なんて注文までつけてくる程。
ガツガツしているというかあまりにもがめつく、毎回その調子なので少し呆れ気味でした。(あくまでも私個人の感想です)
一方で、その他の一般的な出演者は上限金額の半分程のバーガーセットで済ませる事がほとんど。
それどころか、リハーサルや公演後に自腹でアルコール類を頼んでチップをつけてくれたりするので、私たちスタッフにとっても、外部から来るパフォーマーは有難い存在でした。
しかしある日、アメリカで非常に人気の高いモータースポーツの有名レーサーが来た日に事件が起きたのです。
まさかの慰問を巡る米軍のメンツをかけたトラブルは後半に続きます!
今回の記事で気になる慰問客の食事方法ですが、飲食店で使える【食事券は英語で何て言う?】も記事でチェックしよう!