今回は、小説家、ウィリアム・サローヤンの格言をご紹介

“Good people are good because they’ve come to wisdom through failure. We get very little wisdom from success, you know.” –William Saroyan
有能な人間は失敗から学ぶから有能なのである。成功から学ぶことはたかが知れている。
ウィリアム・サローヤン(1908-1981)
【本日の格言解説】
ウィリアム・サローヤンという名前、聞いたことがあるでしょうか?
彼は、アメリカの庶民の生活描写を得意とする小説家、そして劇作家でもありました。
米カリフォルニア州で生まれましたが、元々両親はトルコに住んでいたアルメニア人だったそうです。
彼の国籍はアメリカなのですが、”自分はアルメニア人作家である”と、強く思い、「使う言語は英語であり、書く対象は米国人であるが、書かせる心はアルメニア人である。」と、語っていたそう。
そんな彼が26歳の頃に書いた「空中ブランコに乗った若者」という作品がきっかけで一般に知り渡たり、アメリカの青春文学を代表する作品の1つとなりました。
そしてその3年後に書いた「君が人生の時」という戯曲がブロードウェイで上演されヒット、翌年にはアメリカで最も権威のある賞、ピュリッツァー賞が与えられることになりましたが、サローヤンは「自分の作品は商業主義とは無関係である」として受賞を辞退したそうです。
自身の作品は芸術であり、商業作品ではない、と。
さて、彼の書く作品はアメリカのごく一般の家庭を書いたものが多いですが、彼自身はというと、お酒とギャンブルが原因で結婚と離婚を2度経験したそう。(しかも同じ人と!)
子供も2人いましたが、子どもが成長するにつれて次第に疎隔していったようで、一般家庭の生活を明るく書くことに長けていたサローヤン自身は必ずしも小説の中の夫・父親像とは似ていなかったのだとか。
しかし、彼が息子に捧げた本というのがあり、それが「パパ・ユーアークレイジー」という作品。父親と2人で暮らす10歳の少年が自分自身や世界のことを理解するにはどうすれば・・・というテーマで書かれた作品です。
そんなサローヤンの名言ですが、もうこれはとにかく失敗から学べ、と言うこと。
成功から学ぶことも勿論ありますが、やはり失敗してこそ色々なことが学べますよね。
失敗して、なぜそれで失敗してしまったのかを考え、次に繋げていく。それが成功への道なのかもしれませんね。
