今回は、哲学者、マルクス・キケロの格言をご紹介

“Robbing life of friendship is like robbing the world of the sun.” –Marcus Cicero
人生から友情を取り去ってしまうのは、太陽をこの世から取り去ってしまうようなものだ。
マルクス・キケロ(BC106-BC43)
【本日の格言解説】
rob A of B: AからBを奪う
このキケロという名前を聞いた方は多いと思いますが、さて一体何をした人なのでしょうか?
彼は元々ローマの無名な家の出で、弁護士や執政官を務めた大弁論家でした。
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そんな彼は、弁護士時代に、当時のローマ政権の巨大勢力に反抗する件の弁護を引き受け、更に勝訴した為に、その勢力に追われ、一度ローマを離れます。
ローマに戻ってきてからは政界に足を踏み入れ、様々な弁論でその名を広めていきました。
そして「カティリナの陰謀」と呼ばれる、カティリナ一派によるローマでのクーデターを未然に防ぎ、首謀者らを死刑にしたことにより、「祖国の父」という称号を手にします。
しかし、それが越権行為とみなされ、またもローマから逃亡するはめになります。
しかし、翌年には凱旋帰国、小アジア(現在のトルコ共和国)の総督を務めるなどしましたが、敵対するアントニウスという人物の策により暗殺されます。彼の首と、筆を持つ右手はローマの広場に晒されたといいます。
現代では、弁護士の祖と言われ、凄い人!というイメージがありますが、そんなキケロも親友のティトゥス・アッティクスには胸のうちを全てさらけ出していたそう。
それは、当時偉大な政治家として名を馳せた彼の姿とはかけ離れたものだったとか。
自分の本音を素直に出せる友人が、キケロの心の支えとなっていたんですね。

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