今回は、理論物理学者、湯川秀樹の格言をご紹介

“Nature creates curved lines while humans create straight lines.” –Hideki Yukawa
自然は曲線を創り、人間は直線を造る。
湯川秀樹(1907-1981)
【本日の格言解説】
今では日本人のノーベル賞受賞者も少なくありませんが、その先駆けとなったのは、”中間子”の存在を予言し、1949年に日本人初のノーベル賞物理学賞を受賞した物理学者の湯川秀樹。
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湯川は、「自然界の4つの力」のうちの1つである”強い力”を発見したのです。
他の3つの自然界の力は、ニュートン、ファラデー、フェルミによって発見されたと言われていますが、この錚々たるメンバーを見れば、どれだけ凄いか分かるのではないでしょうか。
これは歴史に残る大発見です。
そんな彼は、ノーベル賞受賞の前年に、客員教授としてアメリカに招かれた際、相対性理論で有名なアインシュタインとの対面を果たしています。
アインシュタインは涙を流して、原爆投下について何度も謝ったとか。
そんな姿に衝撃を受けた湯川博士は、この後アインシュタインと共に、世界平和運動に積極的に取り組んでいきます。
国内でも「世界平和アピール7人委員会」を結成し、核兵器の廃絶と反戦を訴えてきました。
このように、晩年まで平和運動活動は続けられたのです。
さて、ほぼ曲線で創り出される自然の世界(もちろん我々、人間の体もそれに含まれます)と、多くの直線で構成される人間の世界。
扱いやすく、効率的な直線を好む人間ですが、”奥深くに進めば、直線的でない自然の真髄に触れるのではないか・・・”という今回の言葉。
これを機に、自然と人間、曲線と直線について考えてみるのもいいかもしれませんね。

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