<どうして犯罪を見逃すの!?→パリの駅で突き付けられた現実>パリで暮らす私の日常[#4]
パリの移動手段に欠かせないメトロ。
今ではもうすっかり慣れてしまいましたが、フランスに住み始めたばかりのころ、とても驚いたことがありました。
ある日、オペラ駅でメトロに乗ろうとしていたときのこと。改札を通ろうとしていたら、身軽に改札口を飛び越えていく人がいたんです!
「えっ?いいの?」と思っていると、若い男の子たちが何人か同じようにして改札を飛び越えていきました。みんな切符を購入していないようです。
改札のすぐ前に駅員がいましたが、注意したりする素振りもなくまるで無関心です。
後で知ることになるのですが、フランスでは駅員は無賃乗車を取り締まったりしません。
駅員とは別に検札員が出口近くの見えないところにいて、不定期で切符のチェックをしているんです。
切符がないと有無を言わさず罰金を払わせられるのですが、彼らはそれほど頻繁に出現するわけではありません。
なので、無賃乗車する人が後をたたないんですね。
そして、無賃乗車をする人は、いろんな方法で改札を通ろうとしてきます。
なかには堂々と「改札を一緒に通っていいですか?」と聞いてくるツワモノや、出口が開いた隙に入り込んでくる人も。。。
10代のような若い子が無賃乗車をするのは、若気の至りと言えなくもないですが、無賃乗車をする人のなかには40・50代のいい歳をしたおじさんも結構多いんです。
メトロの切符は、今年から値上がりして2,1€(日本円で320円くらいで、値上がり前は1,9€だった)。
2,1€でパリを自由に移動できるのだから、日本と比べれば安いものです。
それでも切符を買わない大人がこんなにたくさんいるなんて、驚きを超えてなんだか悲しくなります。
でも「これがフランスの現実。フランスってこういう国なんだ。」と思っていました。
そう、当時の私はまだ知らなかったのです。このずっと後、身の毛もよだつような思いをすることになるとは。。。
無賃乗車犯のせいで、信じられないトラブルに巻き込まれたお話は次回に続きます!
今回の記事で気になる駅員さんの対応ですが、鉄道職員【駅員は英語で何て言う?】も記事でチェックしよう!