<アメリカのど田舎はレベルが違う→我慢して個人経営のカフェに通う理由>これがアメリカの女子大生[#46]
さて、私の通っていた当時、大学周辺には、スタバやタリーズなどといった、いわゆるおしゃれなカフェがありませんでした。
「コーヒーを飲む」といえば、学食内のカフェテリアか、ガソリンスタンドのコーヒーぐらいしか選択肢はなかったのです。
しかしそんな田舎町にも、唯一「カフェラテ」とか「カプチーノ」などのカフェっぽいものを提供している個人のカフェが1軒だけありました。
地元のおばちゃんが、大学にほど近い自宅の1Fをカフェとして営業しているこぢんまりとしお店。
他では飲めない、時間をかけて淹れてくれるコーヒーと、おばちゃんお手製のスイーツがこれまた絶品で、学生、特に女子大生からは絶大な人気を誇っていました。
当時のコーヒーといえばブラックのアメリカンが主流だった中、おばちゃんは元々のルーツがイタリア系の移民だった為か、エスプレッソマシンで入れた本格的なカフェの飲み物が楽しめたのです。
(ちなみに当時オハイオには「アイスコーヒー」という概念すらなく…私がカップに氷を満タンにしてホットコーヒーを注いでいるのをみて、「冷たいコーヒーなんてまずそう…」とよくいじられたレベル)
しかし、このおばちゃんカフェにはアイスラテが存在していたのです!
私のお目当ては本格的なお手製ティラミスにイタリアンジェラートを添えたスイーツ。それに、アイスカフェラテを合わせるのが私の定番セットでした。
ただ店主のおばちゃんは、クールというかあまり愛想はよくなく、留学生相手にもお構いなしの早口で「はい勝手に好きなとこ座ってね」スタンスの、そっけいない接客。
それでも絶品スイーツに背は腹にかえられず通い詰めていたのです。
そんなある日、友人のベッキーとおばちゃんのカフェで待ち合わせをすることになった私はお店のデッキのテラス席で、濃い目のカフェラテを飲みつつ、ベッキーとティラミスの到着を待っていました。
するとそこへ、1台の馬車が目の前の道路に寄せて停まったのです。
文明の力を借りずに生活している人たちの集落が近くにあったので、それ自体は珍しくはなかったのですが、御者台に座ったサンタクロースのような髭を生やしたおじいちゃんと目が合った瞬間の事でした。
おじいちゃんの様子が急に変わり、カフェを巻き込んだ大事件になるのですがお話は次回に続きます!
今回の記事で気になるアメリカの個人経営カフェですが、外に席のある【オープンカフェは英語で通じない?】も記事でチェックしよう!