<基地の中にギャルがいる!?→彼女が一人でいる恥ずかしい理由>米軍基地で働いてみた[#10]
今回も私が働いていた米軍基地でのお話です。
どこの軍事施設も、イベントなどが開催される時以外は基本的には一般人は気軽には入れません。
ですが、例外として兵士のエスコートがあれば入場可能な場合があります。
ある日、私が基地内で仕事をしていると、なにやら上階がワーワー!キャーキャー!騒がしい……。
聞いていると、どうやら兵士たちが女性を巡ってもめているようでした。
基地で厳しい訓練に明け暮れる彼らにとって、週末の外出は女性と知り合える数少ない機会で羽目を外しがち。
聞いたところ、とある女性をお持ち帰りした兵士と、先週同じ女性をお持ち帰りした兵士が鉢合わせして大騒ぎになっていたんだとか。
「やれやれまたか…」と仕事に没頭します。
それから数時間が経ち、フードコートにランチに行くと、兵士たちの宿舎の前に女の子がポツンと一人もじもじとバツが悪そうに立っていたのです。
ランチを済ませ、買い物を終え車に向かう時にも、彼女はまだ同じ場所にいました。
基地に誰かのエスコートで入ったなら帰りもエスコートが必要で、下手するとMPに銃を向けられてしまいます。(経験者は語る※2話参照)
目が合うと、彼女は手に持った小さなバックで顔から足まで隠そうと奇妙な動きをします。
「ここは見なかったことにしようかな…」とも思いましたが、彼女は泣きそうな顔で困っている様子でした。
そこで、思い切って声をかけると「かれこれ2時間以上戻らず、電話にも出ない兵士を待っている」とのこと。
朝まで遊んで帰ってきた兵士達は部屋に帰った途端に寝落ちしてしまう事も多いのです…。
とはいえ、初めての人にとっては基地はまるで迷路。
一人で出られるとは到底思えなかったので、ゲートの出口まで彼女をエスコートしてあげることにしました。
彼女は救われたようで、ホッとした表情を浮かべます。
私は、「これに懲りて軽はずみな行動を慎むようになれば良いのにな…」と、もはや親の心境で彼女が帰っていくのを見つめるのでした。
次回は、基地で聞こえた不審な騒音の原因を私が突き止めたお話をご紹介します!
今回の記事で気になる朝帰りの兵士達の寝落ちですが、【寝落ちは英語で何て言う?】も記事でチェックしよう!