<アメリカ人に聞いてみた→タトゥーの話ってもしかしてタブー?>こんなとこだよアメリカ[#25]
日本にはまだまだ馴染みのないタトゥーですが、アメリカでは学生でもタトゥーを入れている人がたくさんいます。
アメリカではモールや商店街にもタトゥーショップがあったりと、ピアスと同じくらいとても身近なファッション。
でも正直、日本人から見るとちょっと怖いイメージがありませんか?そんな方々に、今回はファッションだけじゃないタトゥーの話です。
アメリカの大学に通っていた時、タトゥーをしている友人もたくさんいました。
女性は指や手首、腰にちょっと文字を入れたりと繊細なデザインが多く、男性はガッツリ肩から二の腕にかけて入れたり、背中や足に大きなデザインを入れている人もいましたね。
そんな中に、アメリカのルイジアナ州の形のタトゥーを左腕に入れている友人がいたのです。
州の右下に星のマーク、そして州の下には日付と、文字が並ぶデザイン。
変わったデザインだったので意味を聞いてみたところ、彼は丁寧に話してくれました。
彼はルイジアナ州ニューオリンズ市出身でしたが、小さい頃からアメフト一筋で高校はスカウトをされてカルフォルニア州の高校に通っていたそうです。
そんな時、彼の故郷をハリケーン・カトリーナが襲いました。
地元は壊滅的な被害を受けましたが、幸い家族は無事。
ただ、しばらくして幼馴染の友人3人が亡くなっていたことが分かったそうです。
彼はそれまでタトゥーを入れていませんでしたが、今あるものが当たり前だと思ってはいけない、友人と家族を大切にしよう、という気持ちを忘れないために、ニューオリンズ市に星のマークがついたルイジアナ州、2005年8月の日付、そして亡くなった友人3人のイニシャルのタトゥーを入れたのだそうです。
他にも、知人に腕に大きな花柄のタトゥーを入れた女性がいました。
珍しく色が入っていたので「綺麗だね」と彼女に言うと、もう既に両親は離婚したそうですが、その父親につけられた傷をカバーするために花のタトゥーを入れたんだ、と教えてくれました。
彼女は嬉しそうに「昔の傷なんか美しいもので上書きして、私らしく生きるのよ。綺麗でしょ?」と笑っていました。
アメフト部の彼も、花柄のタトゥーの彼女も、知らない人が見たら大きなタトゥーに怖い印象を持つかもしれません。
でも話を聞いてみると、大切な思いが込められたものであることもあるのです。
馴染みのないものと距離を置くのではなく、知ろうとする姿勢を忘れないようにしようと思わせてくれる出会いでした。
次回は、日本とまるで違うアメリカの大統領選挙の裏話をご紹介します!
今回の記事で気になるタトゥーですが、タトゥーを入れる場所の定番【二の腕は英語で何て言う?】も記事でチェックしよう!