
<フランスでデモに遭遇→日本とはレベルが違い過ぎる>フランスは今日も平常運転[#9]
フランス留学中に困ったのは、ストやデモです。
ストはフランス語で「マニフェスタシオン」、デモは「グレーヴ」といいますが、ストはいつどこで起こるか予測ができません。
私がドイツへ旅行した時も、ドイツ国内は快適な旅を満喫できたものの、問題はフランスへの帰り道。
フランス国鉄SNCFのストが直撃し、鉄道は普段の1割程度に減らされ、時刻表の意味がない状態になってしまったのです。
動いているのか、どこまで行けるのか、そもそも今日帰れるのか、帰れなかったら今晩どうするのか…と、あふれる不安に潰されそうでした。
ドイツで駅員に尋ねても「ストラスブールまでは出ているけど、その先はどうかな?」と苦い顔。
「いつものことだ。」と言わんばかりの表情でしたが、それもそのはず、ドイツはフランスのストと関係ないですからね。
その後どうにか帰宅できたものの、おかげで旅行の余韻に浸る時間もなく、楽しかった旅先の思い出を吹き飛ばすお土産つきの帰路となりました。
そして、ストよりも驚いたのがフランスのデモの多さです。
私が住んでいた街では一時期、毎週のように在仏日本大使館からデモを知らせるメールが届きました。
仕事や語学学校のためだけでなく、知り合いから個人的に依頼されて作った日本のあんパンやメロンパンを届けるため、レンタル自転車で街中を毎日走り回っていた私は、メールに記載されているデモの場所を把握して避ける必要があったのです。
フランスではデモの予定地一帯が完全に通行不可!
そもそも、海外で危険な香りのプンプン漂う場所に飛び込んでいくほど無鉄砲ではありません。
しかし1度だけ、どうしても近くを通らなければならなかったことがあります。
ずらりと並ぶ警察車両と配置された大量の警察官、道いっぱいにうごめくデモ集団に時々聞こえる爆発音。
デモ隊が口々に叫ぶ言葉の意味を、すべて理解できないからこそ恐ろしかった!

確かにフランスは自由の国。
ストやデモで主張するのは当然の権利だと理解はできますが、もうちょっと迷惑を考えてやってほしい…というのが正直な気持ち…。
平和な国から来た私は、何があってももう二度と近づかないと心に誓い、20分かけて遠回りしたのでした。
次回は、フランス人がヤクザに憧れる理由をご紹介します。
今回の記事で気になるデモですが、デモがある時には調整される事もある【信号は英語で何て言う?】も記事でチェック!