<人生初の出産をキルギスで…→ありえない主人の行動とは>キルギス子育て奮闘記[#37]
みなさんこんにちは!
前回お話したように、陣痛に襲われながら容赦のない質問攻めにあい、もうすでにぐったりしていた私ですが、これからが地獄ですよ。
ようやく質問攻めから解放され、だだっ広い個室に通され身ぐるみはがされ(スリップ一枚)た私。
看護師さんが壁に貼ってある安産体操のやり方が描いてあるポスターを指さし「これをやっててください」と言い、部屋にポツンとひとり取り残されました。
陣痛に苦しむ妊婦が一人でそんなことするはずなく、外から聞こえる他の妊婦さんの絶叫をBGMにひたすら痛みに耐える時間です。
時折看護師さんが見回りに来て、床に倒れる私を起こし子宮口の開きを確認し「まだまだ」という表情をして「体操!」と非情な命令をして去っていきます。
それでも、何時間たってもダメで、人口破水されるもどうにもお産は進みませんでした。
主人?そんなのはとっくに病室から逃げ出していましたよ!
「一生許さない!」とか心に決める余裕もなく、精根尽きたころに主治医が帝王切開の同意書を持って現れたのです。
気付けば夜明け前の4時。私も楽になりたかった…。
同意書にサインすると、今までのはなんだったんだ?というほどのスピードで事は進んでいきます。
正真正銘裸にされて、手術台に拘束。
この間も陣痛に悶絶しているというのに、頭上の医師たちは談笑中。
「早く…早く麻酔を打ってくれ…」と訴えたかったですが、あいにく「麻酔」というロシア語を知らず、ひたすら体を硬直させて我慢したのを覚えています。
ただ、唯一の至福体験があり、それが全身麻酔を初体験したことです。
あんなに気持ちよく入眠したのは人生初!だがしかし、目覚めは最悪!
最後まで体を硬直させていたため、全身ひどい筋肉痛と帝王切開の傷の痛みとで身動きができませんでした。
それでもなんとか一通り着替えなどして、義母が連れてきた赤ちゃんと面会するも、夫の姿はどこにもありません。
そして、代わり(?)に陣痛が始まる直前まで夫と一緒に飲んでいた酔っ払い友達が満面の笑みで現れたのでした…。
産後、何の関係もない人を目の前に、怒りではなく「悟り」を開いた私は今、夫婦円満。
心穏やかに暮らしていますので、ご心配なく。
次回は、キルギスのボッタクリ出産の手口をご紹介します!
今回の記事で気になる出産ですが、避けては通れない痛み【陣痛は英語で何て言う?】も記事でチェック!